問い合わせのきっかけ(お客様の言葉起点)
「前より床がツルッとするんです。掃除はしているんですが…」
長野市内の事業所様から、そんな相談を受けました。
転倒事故が起きたわけではないものの、歩いたときの違和感が気になり始めたとのこと。
特に雨の日や、靴底が濡れている状態で「滑りやすい」と感じる場面が増えてきたそうです。
現地での違和感・初期判断
現地で床を確認すると、見た目は一見きれいでした。
ただ、照明を斜めに当ててみると、
- ワックスのムラ
- 黒ずみを含んだ光沢
- 部分的に“テカリすぎている”箇所
が見えてきました。
触ってみると、床材そのものではなく、表面のワックス層が滑りの原因になっている感触。
ここで「汚れ+劣化したワックスの蓄積」が原因だと判断しました。
比較した選択肢(やらなかった案)
検討はしましたが、次の案は見送りました。
- ワックスの上塗りだけ行う
→ 劣化層を閉じ込め、逆に滑りやすくなる可能性。 - 簡易清掃のみ
→ 表面の汚れは落ちても、ワックス層は残る。 - 床材の張り替え
→ 下地や床材自体に問題はなく、過剰対応。
「今必要なのは“足す”ことではなく、“一度リセットする”こと」
そう判断しました。
判断軸と意思決定の関係
今回の判断軸はシンプルです。
- 滑りやすさは安全に直結する
- 原因が床材ではなく表面層にある
- 業務を止めずに改善したい
この条件を満たす方法として、ワックス剥離(はくり)+再塗布を選択しました。
最終判断と条件付きの結論
最終的な結論は、「古いワックスと汚れを完全に取り除き、適切な状態に戻す」
ただし条件として、
- 強すぎる光沢は出さない
- 滑り止め性能を重視する
- 乾燥時間を十分に確保する
この点を事前にお客様と共有しました。
施工内容と現場の工夫
作業は以下の流れで進めました。
- 掃除機・乾拭きで砂やホコリを除去
- 床材に合った剥離剤を希釈して塗布
- 一定時間置き、ワックスを浮かせる
- 黒く溶けた汚れとワックスを回収
- 水拭きを複数回行い、洗剤分を完全除去
- 十分な乾燥後、滑りにくいタイプのワックスを薄く塗布
工夫した点は、水分を溜めないこと。
床材への影響を最小限にするため、作業テンポと拭き取りを重視しました。
仕上がりとお客様の反応
仕上がりを確認していただくと、
「さっきと全然違いますね。引っかかりがある」
「ツヤは控えめなのに、きれいに見える」
と、その場で違いを実感されていました。
後日、「雨の日でも不安がなくなった」と連絡もいただきました。
同じ悩みを持つ人への一言(押し売り禁止)
床が滑ると感じたとき、「もっと掃除しなきゃ」と考える方は多いですが、
原因が掃除ではなく“ワックスの重なり”というケースは少なくありません。
足元に違和感を覚えたら、一度「今の床の状態」を冷静に見直してみること。
それだけでも、次の判断がしやすくなります。
現場のシーンを想定したQ&A
Q. 見た目がきれいでも剥離は必要ですか?
A. はい。見た目と滑りやすさは一致しないことがあります。
Q. 自分で剥離作業はできますか?
A. 可能ですが、床材の種類や水分管理を誤ると逆効果になることがあります。
Q. どれくらいでまた滑りやすくなりますか?
A. 使用頻度によりますが、定期清掃を行えば状態は長く保てます。