(完)冷えないエアコンの原因を点検|ガスではなく内部汚れだった事例(長野市)

問い合わせのきっかけ|「ガスを入れてもらった方がいいですか?」

ご相談をいただいたのは、梅雨明け直前の蒸し暑い時期でした。
お客様から最初に出た言葉は、こうでした。

「エアコンが全然冷えなくて…。これ、ガスが抜けてるんでしょうか?」

インターネットで調べると「冷えない=ガス漏れ」と出てくることが多く、不安になったとのこと。
ただ、よく聞くと「風は出ている」「エラー表示はない」「数年前までは普通に冷えていた」という状況でした。

この時点で、私の中では“ガス以外の可能性も高い”という感触がありました。

現地での違和感・初期判断|冷たいはずの風が“重い”

実際に運転させてもらうと、設定は冷房・温度も十分低め。
確かに冷たい風は出ていますが、部屋全体が冷えていきません。

近づいてみると、風に勢いがなく、どこか重たい。
さらに、吹き出し口の奥をのぞくと、黒っぽい影が見えました。

この段階で感じた違和感は、「冷やす力以前に、風がきちんと流れていない」という点です。

比較した選択肢|“ガス補充”をすぐにやらなかった理由

冷えないエアコンの対応として、考えられる選択肢は大きく分けて次の3つです。

・冷媒ガスの点検・補充
・部品故障の点検
・内部汚れの洗浄(エアコンクリーニング)

今回、最初にガス補充を選ばなかった理由は明確でした。
風量が弱い状態でガスを足しても、効果が出にくいからです。

また、異音やエラーもなく、運転自体は安定している。
このため、部品故障の可能性も低いと判断しました。

判断軸と意思決定|「空気の通り道」を疑う

エアコンは、
・空気を吸い
・冷やし
・送り出す

この流れが崩れると、冷えません。
今回の判断軸はシンプルで、「空気の通り道が詰まっていないか」でした。

フィルターを外してみると、ホコリがびっしり。
さらに奥の熱交換器、シロッコファンには、ホコリとカビが混ざった汚れが確認できました。

ここで原因はほぼ特定できました。

最終判断と条件付きの結論|内部洗浄で様子を見る

お客様に状況を説明し、選択肢を共有しました。

・ガス点検・補充
・内部洗浄(エアコンクリーニング)
・両方同時に行う

今回はまず、内部洗浄のみで様子を見る判断に。
理由は「汚れの量が、性能低下の主因と考えられた」からです。

もし洗浄後も冷えが戻らなければ、改めてガス点検を行う。
その条件付きで作業を進めました。

施工内容と現場の工夫|分解して“風の通り”を取り戻す

作業では、エアコンを分解し、

・フィルター
・熱交換器(アルミフィン)
・シロッコファン

を中心に洗浄しました。

特に注意したのは、ファン部分です。
ここが汚れていると、いくら冷やしても風が届きません。

周囲をしっかり養生し、水量と洗剤濃度を調整しながら作業。
汚れが落ちていくにつれ、羽根の形がはっきり見えてきました。

仕上がりとお客様の反応|「風が軽くなった」

組み直して試運転をすると、吹き出しの風量が明らかに変わりました。
お客様もすぐに気づかれ、

「さっきと全然違います。風が軽いですね」

10分ほどで室温が下がり始め、体感温度も改善。
結果的に、ガス補充は不要でした。

「ガスだと思い込んでいました」
そう言われたのが印象的でした。

同じ悩みを持つ人への一言|“ガス前提”で考えなくていい

エアコンが冷えないと、「ガスが抜けたのかも」と考える方は多いです。
でも実際の現場では、原因が内部汚れというケースは少なくありません。

まずはフィルター掃除を試す。
それでも改善しなければ、内部の状態を確認する。

その順番だけでも、無駄な出費や遠回りは減らせます。
冷えない理由は一つではありません。
一緒に切り分けて考えることが、いちばん確実な近道だと思います。

 

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